昨今ワインと料理をあわせることを『ペアリング』と言いますが、これは何もレストランだけの専売特許ではありません。
ご自宅で気軽にワインを楽しむ時や外で友人とバーベキューする際、他にもシチュエーションは様々ありますが、ワインを飲む際にお料理と一緒に楽しむことも少なくないかと思います。
そういった様々なシーンで活躍できるのがポルトガルワインだと思います。
まずは日本のご家庭で普段出てくるなじみのある物で『お漬物』があるかと思いますが、これにはポルトガル最北部ミーニョ地方産のフレッシュな微発砲の白ワインをあわせると、お互いの酸味がぶつかることにより、口の中で突出した酸が和らぐので非常に爽やかに感じるようになるのでオススメです。(海外でいうピクルスですね)
ちなみにこのワインは微発砲でプチプチとした気泡を感じるので四季でいうと夏向けのワインになります。夏といえばキャンプ、キャンプといえばバーベキューですよね。バーベキューの際は野菜や魚介類と最初の方であわせて飲むと、もう止まらなくなりますね。
バーベキューといえばやはりお肉ですが、お肉とあわせる赤ワインこそポルトガルの真骨頂が発揮されます。
ポルトガルではスティルワイン(非発泡性ワイン)生産量の6割近くが赤ワインということもあり、非常にバリエーション豊かで基本的には混醸でワインを造ります。混醸することによりワイン自体様々な香りや味わいを感じるようになりますので、特にお料理とあわせる際にはこういったワインが活躍する場合が多くあります。
『焼き鳥』とあわせて果実味主体で樽熟成しないタイプのリスボン産のジューシーなタンニンを感じる赤ワイン。
『生姜焼き』にあわせてフレンチオークで半年ほど熟成させたスパイシーな風味広がるセトゥーバル産のミネラリーな赤ワイン。
『豚の角煮』にあわせて一部アメリカンオークで熟成させたリッチな樽香を感じるテージョ産のバランスの良い赤ワイン。
『和牛のすき焼き』にあわせてポルトガルの代表品種トゥーリガ・ナショナルを主体に樽でしっかり熟成させたドウロ産の滑らかな赤ワイン。
この他ラムやジビエ系など普段はなじみが少ないが、たまに食べるような食材にも幅広くあわせるワインがあることもポルトガルワインの魅力の1つです。
ポルトガルは食文化も日本に似ていて、国民一人当たりのお米の消費量はヨーロッパ最多。魚介消費量も日本に次ぐ世界6位など、こういった観点からも如何にポルトガルワインが日本にあったワインかということがお分かりいただけるかと思います。
実際にあわせて楽しんでみるとポルトガルワインの魅力に気づいていただけると思いますので、皆様まずは気軽にご自宅であわせてみてください。
ちなみにポルトガルワインはコストパフォーマンスも最高で、ご自宅で普段飲みする際にもピッタリのワインです。
著者
Kei Yamaguchi